人とのコミュニケーションで利益を最大にする付き合い方

人とのコミュニケーションにおいて、どのように付き合えば利益を最大化できるのでしょうか?

結論から見ていきましょう。

やられたらやり返す

相手のミスを25%の確率で許す

この2つをクリアすれば、人間関係はうまくいきます。

ゲーム理論と呼ばれる領域の「ティット・フォー・タット戦略」からこのような結論が導き出されます。

詳しく解説していきましょう。

人が裏切る瞬間はどのような時?

人とのコミュニケーションで利益を最大にする付き合い方

そもそも「信頼」とはどのようなものなのでしょうか?

普段付き合っていて「この人なら信頼できる」なり、「この人であれば信頼ができるなあ」と思うのはいったいなぜなのでしょう?

そもそも人と人との信頼関係が必要になるのは、「信頼関係を保っていた方が生きていく上で都合がいいから」です。

つまり、信頼関係とは道徳的な問題ではなく、功利的な利害計算によって作られるということです。

社会で生きていくために信頼関係を結んでいた方が生存できるから、人は信頼関係を守っていくのですね。

ハンムラビ法典は正しいのか?

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ゲーム理論と呼ばれる人間の意思決定に関し、数学的なモデルを用いて研究をする学問があります。

そこで行われた実験に以下のようなものがあるのです。

「人の裏切りをどこまで許せばいいのか」

古代バビロニアで採用されていたハンムラビ法典というものがあります。

世に言う「復讐法」と呼ばれる法典で、「目には目を、歯には歯を」という言葉が有名ですね。

言ってしまえば、ハンムラビ法典は数学的に正しいのかどうかを証明するために実験は行われました。

相手を信頼した方がいいのか、それとも裏切った方がいいのか。

コミュニケーション上、自分の利益を最大化するためにはどちらがいいのか、学問で研究しているというのはとても面白いですよね。

「ティット・フォー・タット戦略」とはなにか?

人とのコミュニケーションで利益を最大にする付き合い方

自分の利益を最大化するには、「ティット・フォー・タット戦略」が一番利益を最大化でき、効果的と言われています。

失うものが一番少ない方法をとることを「ミニマックス戦略」と言いますが、「ティット・フォー・タット戦略」は「ミニマックス戦略」のひとつです。

「ティット・フォー・タット戦略」は次のように行います。

最初は相手の事を信頼します。

その後自分が選択する方法は、相手が一個前に何をしたかで決定します。

つまり一個前に相手に裏切られたら、次は自分も裏切り返す。

一個前に相手から信用されたら、次は自分も信頼する。

このようなやり方をすることが、「ティット・フォー・タット戦略」です。

日本では「しっぺ返し戦略」と呼ばれており、こちらの方が分かりやすいですよね。

数学上、この「ティット・フォー・タット戦略」を採用した方が、利益が最大化できるということが証明されています。

「ティット・フォー・タット戦略」を実際に適用するには?

人とのコミュニケーションで利益を最大にする付き合い方

しかし、「ティット・フォー・タット戦略」は実際の人間関係に適用できるのでしょうか。

ハンムラビ法典が現代の各国の法律に採用されていない通り、人間は必ずしも数学的に正しいとされていることばかりしません。

そして、「ティット・フォー・タット戦略」はゼロサムゲーム(参加者の得点と失点の総和がゼロになるゲーム)での戦略です。

短期的には「目には目を」は有効かもしれませんが、長期的に見ると、例えば継続する人間関係を基盤にする会社の中では「ティット・フォー・タット戦略」は社内での不信感がつのり、生産性が減少する可能性が高くなります。

つまり、「ティット・フォー・タット戦略」だけでは実際の人間関係上問題があるということです。

人のミスはどのくらいまで許される?

人とのコミュニケーションで利益を最大にする付き合い方

どうしても仕方のない理由があったりする場合には、しっぺ返しをするというような相手に害を与える方法はなかなか取ることができませんよね。

仕方のない場合に起きる人の失敗やミスをどの程度まで許容すれば、一番いい形になるか。

それは、約25%程度相手を許す戦略を取ると最も利益が最大化されると言われています。

言い換えると、4回のうち1回許してあげるというのが大事ということですね。

「ティット・フォー・タット戦略」で言えば、4回のうち3回は仕返ししても良いということです。

許すかどうか決めるにはコインで決める

人とのコミュニケーションで利益を最大にする付き合い方

相手を許すかどうかの判断に迷ったときは、コインで決めてみてください。

「コインを投げ、2回連続で表が出たら許す」など許す際のルールを決めておくと判断に迷いは生じないでしょう。

ルールを決めておけば、もしあなたの気持ちが追いつかない場合でも寛大な戦略が取れるようになりますよ。

単純な信頼関係は信じるに足らない

人とのコミュニケーションで利益を最大にする付き合い方

さて、上述したことから考えると、信頼ということの意味合いが変わってくることに気づくはずです。

つまり、信頼できる相手がいるわけではないということ、信頼というものに一貫性はないのです。

基本的にはみんな信頼できる人だったとしても、イレギュラーな状況が出てくる場合、単純な信頼関係だけで結ばれている社会はすごく脆いのです。

政治学で言われる「フリーライダー問題」が有名ですが、ひとりでもズルをしている人が出てきた場合、現在持っているみんなの資源を努力せず奪われてしまうということが起こります。

それでは、無条件にいい結果を得るということはできるのでしょうか。

色々な研究がありますが、どれもあまり良い結果にはなりませんでした。

では、どうすれば信頼できる人とそうではない人を判断できるのでしょうか。

この人間関係を信じていいのかそうではないのか、そもそも信頼関係はどのように成り立つのかということが気になりますよね。

信頼できる人かどうかを判断するとき、多くの人が人柄や道徳心を見ています。

つまり、人間の道徳や信頼という徳目は不変であるという前提に立っているのです。

しかし、様々な科学的研究から言えば、人間の道徳心は変化するということが分かっています。

あらゆる状況においてどのような信頼関係が良いのかということは変化してしまいます。

どのような状況でも必ず信頼できる人はいない

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つまり、今あなたが信頼している人がどのような状況でもずっと信頼できるかどうかは分からないということになります。

時代環境、与えられた状況などによって、その相手との信頼関係に期待ができる度合いは変化してしまうのです。

なかなか悲しい結論になってしまいますが、相手を信頼しようとする時に大事なことは、相手の人柄で判断してはいけません。

よく「あの人に裏切られた!」とか「あなたのことを信頼していたのに!」というセリフを聞きます。

しかし、それはその人の道徳心や人柄が悪いわけではなく、その人のその時の環境や状況が裏切りやすい状況にあったというだけのことなのです。

人間を性悪説に基づいて見るということは、簡単にあなたが人に対して「あの人は悪い人だ」という人柄での評価づけをしてしまうことを許してしまいます。

そのような評価は、科学的に誤っているだけでなく、人間へのそもそもの信頼をなくしてしまうことになってしまうのです。