先日、資産に関して、ふと疑問に思ったので、以下のようなツイートをしました。
俗に言う「資産」という言葉は嘘なのではないか。
ビジネスの世界でよく言われる資産を作りましょうという言葉は嘘ではないかとふと思いました。
よく出される例はサラリーマンは労働収入なので、資産にならない、一生働かなければならないと言われる。
それに対し、株や不動産は資産だというのだ。
— ココタメのトシ@科学論文ライター (@kokotamenotoshi) December 4, 2019
そこで、ブログではもう少し掘り下げて考えて見ることにします。
前提条件
よくサラリーマンは労働収入なので、資産にはなりません。
一生働き続けなければいけません。
そのような生活をしたいですか?
経済的に自由になりましょう。
なんていう文言が世間では流れたりするわけです。
まず、このような言葉が世間で認知されるようになったのは、「金持ち父さん貧乏父さん」というベストセラー書籍に夜影響が大きいのではないでしょうか。
「金持ち父さん貧乏父さん」の詳細は省きますが、内容を簡単にいうと、サラリーマンではお金持ちになることができない。
金持ちになるためには、投資家になるかビジネスオーナーになるしかない。
と言っているわけですね。
ここから派生して、サラリーマンはダメだ、ビジネスオーナーか投資家を目指そう。
投資をするなら、株や不動産を所有しようという結論になっています。
そこで、経済的自由になるには、独立しようとか、株を始めようとか不動産を買おうなんていうセールス文句が飛び交っているわけです。
しかし、これって本当なの?
という疑問を投げかけたのが今回のテーマです。
本当に資産を増やすことは重要なのか
結論としては、資産を所有すれば、経済的に自由になることが出来るということになっています。
ということは、資産を所有すると自動的にお金が増えていくということになるわけですね。
自動的にお金が増えなければ、別に労働収入で良いわけですから問題にされる必要はありません。
また、自動的にお金が増えなければ、経済的に自由になることはありません。
つまり、資産は自動的にお金が増えるための仕組みと言い換えることが出来るわけです。
それを前提に、資産として考えられているもののほとんどが株や不動産です。
しかし、株や不動産は本当に資産なのでしょうか?
株や不動産を所有すれば、必ずお金が儲かるのでしょうか?
答えはNOです。
過去の例を見てもわかる通り、株にも不動産にもバブルというものが存在しています。
株に至っては、上場廃止され、株券が無価値になったり、大暴落することがあります。
不動産も、株よりは価格の変動は少ないですが、大暴落があります。
大暴落など価値が下がれば、せっかく購入した株券や不動産も資産ではないことになります。
実質的には負債ということになってしまいますね。
実は資産を増やしていると思いきや、負債を増やしているなんてことになるわけです。
そのように考えると、株や不動産は資産ではないということも言えますね。
労働収入は本当にダメなのか
もし、株や不動産が資産を下げるといことであれば、現状維持をしているだけの方が、経済的には自由になれるということですね。
そこで、次に考えるべきなのが、サラリーマンとしての労働収入です。
労働収入は時間を切り売りしているわけですが、確実にお金を得ることができます。
得られる金額については、時間や報酬や業種によって大きく異なります。
しかし、継続することで確実にお金は増えていきます。
では、労働収入は本当に資産になり得ないのでしょうか。
お金を稼げば稼ぐだけ、さらにお金が増えてくるということはないのでしょうか。
実はあります。
それが外国為替です。
通常、私たちが給料をもらう場合、日本円でもらうことになります。
例えば、1万円をもらったとして、1年後に1万円が増えているなんてことはありません。
1万円は1万円のままです。
しかし、将来アメリカに住みたいといった場合、どうでしょう。
アメリカに住むのであれば、日本円を換金しなければいけませんね。
その場合、1万円で100ドル交換できていたのに、1年後に1万円で120ドル交換できるようになるかもしれません。
ということは、1年間で20ドルも増えているのです。
すなわち、お金を所持しているだけで、資産の価値が増える可能性だってあるわけです。
以上のように考えた場合、労働収入でお金を稼ぐことも資産になるのではないかということなのです。
今のは海外での生活を考えた場合、確かに日本円で所有しておくことは資産になりうるという考えでしたが、日本での生活の場合はどうすればよいのでしょうか。
答えは簡単で、反対にすればよいのです。
日本円でなるべく所有するのではなく、外国の通貨で所有しておくことがベストです。
そうすれば、日本円が増える可能性があるため、資産になりうるということです。
もちろん、手数料などがありますので、一概にお金が増えるということにはなりません。
しかし、考え方として株や不動産も一緒で必ずお金が増えるというわけではありません。
ということは安全面を考えると労働収入は優秀なのではないかということです。
資産を改めて考えてみよう
これまでの結論では、別に労働収入は悪くないよということでした。
お金をお金のままの状態にして所持していても、為替変動などにより資産としての価値はあるからです。
但し、一般的には、現金は資産として扱われていません。
なぜでしょうか。
そこで改めて、資産というものについて考える必要があります。
先程も伝えたように広く知られている資産の扱いは、所有しているだけで富が増えるものです。
つまり、金銭的にマイナスになるものであれば、それは資産ではないのです。
株や不動産は資産として扱われますが、富を減らす可能性があります。
確実に増えるのであれば、大暴落や詐欺といった言葉は出てきませんよね。
では、なぜ資産としての扱いを受けるのかというと、株や不動産にはキャピタルゲインがあるからでしょう。
キャピタルゲインは株でいう株主配当、不動産でいうところの家賃収入になります。
株主配当や家賃収入はほぼ何も管理しなくても定期的に富を生み出してくれるものです。
自分では何もしないのに富を産んでくれるので資産なのです。
確かにこの発想は非常に重要で、資産を増やすということは、自分が動かなくても勝手にお金が増えていくものを増やしていくということです。
では、本当に資産と呼べるものには果たして何があるでしょう?
株も不動産も資産になりうる可能性はありますが、マイナスになる可能性もあるわけなので、はっきり言って微妙です。
定期預金や国債くらいしか安全に富を増やす方法はありません。
ところが定期預金や国債では、利回りがとても悪いです。
ほぼ意味がありません。
つまり、資産という言葉は実際にはこの世に存在していないと認識しても良いかもしれません。