数字記憶とはランダムに並べられた数字を順番通りに記憶することです。
数字記憶は世界記憶力選手権でも扱われる種目で、「Speed Number」とも呼ばれています。
「Speed Number」では、5分間でどれだけ多くの数字を覚えられるかを競います。
ちなみに世界記録はどの位の数字を覚えていると思いますか。
正解は520桁です。
実際にやってみると分かりますが、520桁とか恐ろしいですよ。
恐らく、初めて数字記憶に挑戦する人とかは、10桁とか20桁しか記憶出来ないのではないでしょうか。
では、520桁を覚えることは出来ないのでしょうか。
確かに、520桁は世界記録ですから、才能も必要になってきますが、100桁の記憶であれば、トレーニングを継続すれば、ほとんどの人は出来るようになります。
なぜなら、数字記憶で100桁を覚えるためにはテクニックがあるからです。
では、数字記憶のテクニックとはどのようなものがあるのでしょうか。
数字記憶のコツ
数字記憶にはコツがあります。
数字記憶のコツをしっかり学んだ上で、トレーニングを行えば、5分で100桁は覚えることが出来るようになります。
では数字記憶のコツは何かというと、「数字をイメージに置き換えること」です。
数字をイメージに置き換えるというのは、トランプ記憶と全く同じテクニックです。
そして、効率的に数字記憶をマスターするためには3つのステップに沿ってトレーニングしてみると良いでしょう。
数字記憶のための3ステップ
1.記憶の宮殿の準備をする
2.数字をイメージに変換する 3.宮殿にイメージを割り当てる |
まずは、記憶の宮殿を準備しましょう。
記憶の宮殿って何?という人は、過去の記事で記憶の宮殿について具体的に説明していますので、確認してみてください。
記憶の宮殿を知っている方は飛ばしていただいて構いません。
記憶の宮殿とは簡単に言うと、覚えるための場所を作ることです。
まずは数字記憶をするための「記憶の宮殿」を作りましょう。
出来れば2つ以上作っておく方が良いです。
なぜなら、記憶の宮殿を1つしか作っていない場合、1日に何度も数字記憶をすることになった時に対応出来ないからです。
記憶が混乱してしまう可能性が高まります。
また、数字記憶もかなりの記録が出るようになれば、エンターテイメントとして友人知人に見せれるようになります。
その際に、もう一度やってみてよと依頼されることも多くなります。
その時に、記憶の宮殿が1つしかない状態では、せっかくの数字記憶のスキルを完璧にお披露目することが出来ません。
なので、記憶の宮殿は事前に2つ以上作っておいた方が良いのです。
次に、「数字をイメージに変換する」ということですが、記憶選手権に出場するようなプロ達は、数字を数字として利用しているわけではありません。
数字を別のものにイメージして記憶しているのです。
特に、ゴロを利用してイメージを作っている場合が多いです。
「87」という数字を覚える際には、「はな」→「花」といったように変換するようにしているのです。
確かにトランプ記憶をする場合、トランプには数字と記号の2種類を覚える必要があるため、ゴロで記憶をしている人は少ないです。
しかし、数字記憶の場合は、単純に数字だけ覚えれば良いので、ゴロだけで十分に記憶することが可能です。
実際に数字記憶はゴロだけを利用している人が多いです。
ちなみに海外の記憶アスリートと呼ばれる凄い人たちは、「Major System」という方法を採用しています。
「Major System」とは、数字をアルファベットに変換した上で、イメージに変換する方法です。
具体的には以下のように数字にアルファベットを当てはめます。
0…s, z
1…t, d, th 2…n 3…m 4…r 5…l 6…j, ch, sh 7…c, k, g, q, ck 8…v, f, ph 9…p, b |
まずは、数字とアルファベットを覚えます。
そして、数字を組み合わせて単語を作ってイメージを作るのです。
例えば、「19」なら「t」と「p」でtopといったように作ります。
このように数字をイメージしていくのですが、「Major System」は英語をベースした考え方なので、日本人の我々には利用しずらい方法です。
私達は必ずしも「Major System」を使う必要はありません。
では、代わりにどのようなテクニックを用いるかというと、「00」~「99」までの全部で100個のイメージを作ります。
100個の数字に全てイメージを与えるのですが、具体的には「ゴロを利用」してイメージを作っていきます。
良いゴロが作れないよという人は、語呂合わせジェネレーターなどを使って、覚えやすい語呂を作ってみるのが良いでしょう。
数字がイメージしやすいものかを必ず確認しましょう。
「87」と出てきた時に、すぐに「花」が思い浮かぶような語呂を作りましょう。
実際に語呂を作ってみて、イメージが思い出しずらい場合は、数字のイメージをどんどん変更して、違う語呂を作りましょう。
イメージは何を設定しても大丈夫です。
自分の分かりやすいものを設定しましょう。
例えば、物のイメージを使っても、なかなかイメージが浮かんでこない場合、人物のイメージを使ってみるという1つの手です。
具体的には、好きなスポーツ選手の背番号などから人物のイメージを作るというのもおすすめの方法です。
例えば、私の場合は、「51」は野球選手のイチローをイメージするようにしています。
「14」はサッカー選手のヨハンクライフをイメージするようにしています。
人それぞれ覚えやすいイメージは異なります。
あくまで自分が思い出せさえすれば良いのです。
自分の思い出しやすいイメージを作ってみましょう。
ちなみに、世界記憶力選手権で3度優勝したBEN PRIDMORE氏は、アニメ好きでアニメキャラクターを利用しているとのことです。
語呂で数字のイメージを作ったら、今度は、数字を見た瞬間にイメージできるように練習することが大切です。
数字を見たら反射的にイメージを思い浮かべるように繰り返し練習しましょう。
日常の中で使えるトレーニング方法としては、車のナンバープレートをイメージに変換したり、時間を確認した時にイメージに変換したりしてみると、日常生活でも簡単にトレーニングすることが出来ます。
エンターテイメントとしての数字記憶
数字記憶もかなりのレベルに上がってくると、エンターテイメントの1つとして扱われることになります。
例えば、友人とランダムに並んだ数字の記憶対決をして面白いですね。
1分間に100桁とか暗記出来たら、凄い驚かれることでしょう。
そうすると、数字記憶自体に凄い価値が生まれます。
エンターテイメントとして、数字記憶を使用する場合、見ている人たちも参加させることがコツです。
実際に体験して比較してもらうことで、凄さが伝わり、より面白い場となります。
そのためにも、数字記憶を何度も繰り返し練習しましょう。