呼吸は人間が行う上で最も重要な行動の1つです。

しかし、私たちは呼吸を意識して生活することはほとんどありません。

そこで、最適な呼吸とは何かを改めて考えてみることにしましょう。

頻繁に行っている呼吸を最適なものにすれば、これまでのあなたとは別人のようになる可能性があります。

では、最適な呼吸を考えるために一度、呼吸以外の事を考えてみましょう。

食事にも適量が存在するように、何事にも適度な量というのは決められていることが多いです。

それならば、呼吸にも適量は存在するのではないかと推測することが出来ます。

結論から言うと、現代人の多くは、呼吸をし過ぎている人が多いです。

呼吸が多いのかどうかの判断基準

高地で暮らす人のほうが長生きであるという事実はよく知られています。

長生きするということは、健康に良い・体に負担をかけない生活をしているのではないかと推測することが可能です。

しかし、残念ながらなぜ高地暮らしの人の方が長生きするのか明確な理由は分かっておらず、おそらく複数の要因が考えられます。

その要因の中でも有力な根拠の1つとして考えられていることは高地は酸素が少ないからというのが挙げられます。

食事の場合、摂取カロリーを制限すると寿命が延びることが研究結果によって証明されています。

あまり話題にのぼることはありませんが、酸素もまた栄養素の1種です。

摂取カロリーが多すぎるとメタボリック症候群のような問題が生じるのは周知の事実となっていますが、酸素の取り過ぎも体に害を与えることを認識している人は少ないです。

酸素の取り過ぎはフリーラジカルが増えすぎることを意味します。

フリーラジカルは分子の1種で酸素が体内で分解されるときに発生します。

そしてフリーラジカルが増えすぎると細胞膜の脂質・タンパク質・DNAが破壊されます。

つまり、呼吸をすることは体内にフリーラジカルを発生させてしまい、脂質・タンパク質・DNAを傷つけることになります。

しかし、呼吸エクササイズによって体内に適切な量の酸素を取り込むのであれば、フリーラジカルを最小限に抑えることが出来ます。

トップアスリートが高地トレーニングを行う理由

トップアスリートの多くは持久力を鍛えるために高地トレーニングを取り入れています。

肉体に備わっているリソースを活用する方法の1つは、時間を区切って意図的に身をおくことです。

これによって血液が酸素を運搬する能力が向上し、体内に取り込める酸素の最大量(Vo2max)も増大します。

大抵の人は海面でレベルに近い低い土地に住んでいて高地の恩恵を受けられない環境です。

だが簡単な方法で高地トレーニングと同じ効果を上げることができます。

その簡単な方法とは鼻呼吸です。

日常生活やエクササイズを行うときに口を閉じて鼻だけで呼吸していれば、高地と同じ酸素の少ない状態を再現できます。

鼻呼吸だけで強度の高いエクササイズを行うと、確かにかなり息苦しさを感じます。

しかし、その息苦しさこそが効果があがっている証拠です。

これから紹介する鼻呼吸が完全にできるようになるまでに数週間かかると思いますが、一度できるようになれば、以前の口呼吸よりもはるかに効率が良くなります。

鼻呼吸をすることは危険な薬や手術よりもシンプルでお金のかからない健康法なので、とてもオススメです。

鼻呼吸はマイナス面も存在せず、大きなメリットだけが存在しています。

呼吸を減らすとすべてが変わる

人間は何も食べなくても数週間は生きられます。

しかし、呼吸を止めるとわずか数分で死んでしまいます。

それにも関わらず、多くの人は食べ物や飲み物には気をつけているものの、呼吸に気を付けている人はごくわずかです。

大抵の人は健康のためには何をどれくらい食べ、 水をどれくらい飲めばいいのか知っています。

食事の量が多過ぎても少なすぎても問題になることを知っているのです。

もちろん、体のために綺麗な空気を吸った方が良いということはみんな知っています。

しかし、空気の量について知っている人はほとんどいません。

そもそも空気はある意味、水や食べ物より大切です。

健康のためにはどれくらいの量の空気を吸うのが理想的なのだろうか、食べ物や飲み物に適正量があるように、空気にも適正量が存在するべきでしょう。

体内に取り込む空気の量は肉体に大きな変化を起こす可能性を秘めています。

適正な呼吸量は健康状態を良くし運動パフォーマンスも向上させます。

最高の呼吸法は、運動不足を解消したいと思っている人、週末にジョギングをしていて何度か10キロマラソンの経験がある人、プロのアスリートなど、誰でも大きな効果を上げることが期待出来ます。

 

この記事では酸素と肉体の基本的な関係が理解できるようになります

フィットネスを向上させるには筋肉、臓器、組織へ送り届ける酸素の量を増やす必要があります。

そして、酸素を効率的に使えるようになると健康になるのはもちろん運動の強度を上げても息がきれなくなるという効果もあります。

簡単に言うと健康になり体力がつき運動パフォーマンスが向上するということです。

競技スポーツをやっている人ならトレーニングや試合が今よりずっと楽しくなるでしょう。

なぜなら少ない努力でより多くのことを達成できるようになるからです。

基本的に全般的なフィットネスや運動パフォーマンスは肺の機能によって制限されます。

パフォーマンスの向上で最も大きな部分は手足の筋力でもなければ、メンタルの強さでもありません。

定期的に運動している人なら知っているでしょうが、運動の限界を決めるのは筋肉の疲労ではなく息切れです。

そのため体を動かすことを楽しみ、運動パフォーマンスを向上させたいなら、1番大切なのは効率的な呼吸ということになります。

慢性的な呼吸過多は病気の原因になる

正しい呼吸法を身に付けることはとても大切です。

それは数々の科学的な研究でも証明されているし、実際に指導した何千人ものクライアントたちも証言しています。

ここでの問題は本来なら誰もが生まれながらに習得しているはずの正しい呼吸法が、現代の生活ではとても難しくなっているということです。

適正な呼吸量なんてみんな知っているはずだと思っているかもしれませんが、残念ながら多くの人は間違っています。

太古の昔から現代までの間に人間の暮らす環境は劇的に変化してきました。

そのため、多くの人が正しい呼吸法を忘れてしまったのです。

現代人は慢性的なストレスにさらされ、座りっぱなしの生活を送っています。

食生活は不健康ですし、運動不足ですし、冬でも家の中が常に暖かい状態です。

そのような環境がすべて正しい呼吸の妨げになっています。

そして正しく呼吸ができないことが倦怠感、肥満、睡眠障害、呼吸器疾患、心臓病などの原因になっています。

太古の人類は自然な食生活をおくり、もっと体を動かしていました。

競争社会のストレスとも無縁でした。

だから正しい呼吸法が自然に身に付いていたのです。

一方、私たち現代人は1日中椅子に座ってコンピューターを睨みつけています。

いつも仕事に追われているためにランチは簡単な食事で済ませるしかありません。

ストレスの多い現代の生活のせいで私たちの呼吸量はだんだんと増えてきています。

体に取り込む酸素が増えるのはいいことだと思うかもしれませんが、健康のためにはむしろ呼吸を減らしたほうが良い人が多く存在しているのが現状です。

例えば、太りすぎの一般人とプロのアスリートが重たいスーツケースを運ぶところを想像してみましょう。

息を切らせ沢山呼吸しているのはどちらでしょうか。

当然プロのアスリートではありませんね。

意外に思うかもしれませんが、健康とフィットネスを妨げる1番大きな要因は慢性的な呼吸過多という状態です。

自分でも気づかないうちに適正量よりも2倍から3倍は多く呼吸しています。

自分が呼吸過多かどうかを知る方法

自分が呼吸過多かどうか知りたいなら次の質問にはいかいいえで答えてみよう。

・日常生活で口呼吸をしていることがある。

・眠っている時に口呼吸をしていることがある。(朝起きた時に口の中が乾いている)

・眠ってる時にいびきをかく、または呼吸が止まる

・安静時に自分の呼吸の動きが目で見えることがある。(今から1分間呼吸をするときの胸とお腹の動きを観察してみましょう。動きが大きいほど呼吸量が多いということです。)

・自分の呼吸を観察した時、お腹の動きよりも胸の動きの方が大きい

・ため息が多い。(たまになら問題はないが頻繁なら慢性的な呼吸過多のサインです。)

・安静時に自分の呼吸音が聞こえることがある。

・鼻づまり、倦怠感、ふらつき、目まいなど呼吸過多が原因と考えられる症状がある。

以上の項目のいくつかまたはすべてが当てはまるなら過剰呼吸の傾向があると考えられます。

どの項目も必要以上の空気を体内に取り入れた時によく見られる状態です。

摂取する水や食べ物の適正量が決まっているように呼吸にも理想的な量があります。

そして食べ過ぎが健康を害すると同じように呼吸のしすぎは体に悪い影響を与えます。

現在世界の先進工業国では、無意識の過剰呼吸がまるで流行病のように広がっています。

そして健康に深刻な悪影響を与えています。

慢性的な過剰呼吸は健康状態の悪化や体力低下の原因になり、結果として仕事や運動のパフォーマンスを下げることになります。

さらに不安障害、喘息、倦怠、不眠、心臓病といった症状や病気を引き起こし、肥満の原因にまでなることもあります。

単なる呼吸のしすぎが、このような多種多様な商業や病気に繋がることに疑問を持つ人もいるかもしれません。

しかし、生命の呼吸という言葉もあるように生きるために呼吸が不可欠であり、健康のあらゆる側面に影響を与えています。

呼吸の仕方が健康か不健康かを分ける

この記事の目的は人間本来の生き方と呼吸法を取り戻してもらうことです。

シンプルな方法で間違った呼吸の習慣を正し心肺機能を向上させることを目標としています。

正しい呼吸法を身につければ今よりずっと健康になり、より快適に日々の生活が送れるようになります。

プロのアスリートならパフォーマンスが今までになく向上することが期待できます。

真剣に運動に取り組んでいる一般人も今まで眠っていた能力を開花させることができます。

とにかく健康になりたいという願いも叶えられることでしょう。

しかし、すべての病気と同じように注意をするのであれば、まず症状を正確に把握する必要があります。

今回鍵になるのが呼吸の仕方ということです。

安静時の呼吸が運動時の呼吸も決めています。

安静時から過剰呼吸の状態にある人は運動時も過剰呼吸になります。

安静時に正しく呼吸していないのに運動時だけ正しい呼吸になるというのは無理があります。

起きていると寝ている時に口で呼吸する。

安静時に目や耳でわかるほどの大きな呼吸をするといったことぐらいなら、特に害はないと思うかもしれません。

しかし、それが運動時の差に繋がり、パフォーマンスの質を著しく下げる結果になるのです。

日常的に正しい呼吸をしている人は健康的でエネルギーに満ち溢れた人生をおくることが出来ます。

間違った呼吸をしている人は不健康でいつもどこか具合が悪い人生をおくることになります。

また過剰呼吸は気道が狭くなる原因になり、体が酸素を取り込む能力が低下します。

血管が細くなり、心臓などの臓器や筋肉に十分な血液が行き渡らなくなります。

この悪循環は全体的な健康状態に大きな影響を与えます。

プロのアスリートでも一般の人でも同じです。

特にアスリートの場合はどんなに身体能力が高くても過剰呼吸によってパフォーマンスが向上しなかったり、キャリアが早く終わることになります。

体は丈夫でも呼吸が全てを台無しにすることもあります。

アスリートなら経験からわかるでしょうが、運動していて最初に音を上げるのは手足の筋肉ではなく肺です。


トップアスリートが実践 人生が変わる最高の呼吸法【パトリック・マキューン】